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有機溶剤

2017.05.16

IPAについて

IPAについて

 

IPA(イソプロピルアルコール)とは

IPA(イソプロピルアルコール)

IPAとはイソプロピルアルコールの略で、お酒のアルコール成分であるエタノールと同じ、アルコール類の一つです。但し、エタノールとは違い、飲むことはできません。毒性が高く、有機溶剤中毒予防規則(有機則)にも該当する溶剤です。

 

身近なところのIPA

IPAは工業用の洗浄剤や希釈剤として使われることが多いのですが、私たちが普段日常生活の中でも手にする商品にも含まれています。

●クリーナーとして

メガネレンズのクリーナーにもIPAが含まれています。
水で拭くよりも乾燥が早く、ほこりや皮脂など、細かい汚れが取れやすいので活用されています。
CDやDVDなどのプレイヤーのクリーナーとしても利用されます。
また、コンタクトレンズの洗浄液にも、IPAが含まれるものもあります。

●自動車用品

自動車の燃料タンクの水抜き剤として利用されています。

自動車用品成分表 イソプロピルアルコール

自動車用品成分表 イソプロピルアルコール(60%)

燃料タンクに入った水は油の燃料と混ざらず残ってしまうため、燃料タンクの素材によっては錆の原因になることがあります。
水抜き剤(IPA)を使うことで燃料と水が混ざり、燃料として水も一緒に消費されるようになります。

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界面活性剤における界面の写真

またIPAは自動車のガラスの撥水剤にも使われているケースがあります。
撥水剤に含まれる樹脂分を溶かしこむためにIPAが使われるのです。
IPAは樹脂を溶かしこむ上、ガラスに塗った際に乾きやすく、施工性が良いといった効果があります。

●工業用のIPA

一般用に使われるIPAもありますが、多くは工業用の洗浄剤や希釈剤として使われます。
具体的には指紋やほこりをふき取ったり、フラックスを洗い流す洗浄剤として、塗料やインクの原料や、それを薄める希釈材として活躍します。

 

IPAが使われるわけ

研究者がチェックするイメージ

同じアルコール類であるのにもかかわらず、何故IPAが使われるのでしょうか。
「エタノールなら飲用にも使われているし、安全じゃないか!」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。
実はそこには、エタノールが「お酒として飲めてしまう」ことが大きく関係しています。
お酒には「酒税」がかかっています。エタノールだとその酒税がかかってきてしまい、コストが上がってしまうのです。
その点IPAだとその税金がかからない為、安価に手に入れることができます。
他にもアルコール類はありますが、エタノールとIPAは薬剤としての性能差があまり大きくないというのも、IPAが使われる大きなポイントなのです。

IPAについて  動画での説明

 

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