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身近な有機溶剤
2026.03.27
イラン情勢によるトルエンやキシレン、MEK含有シンナー(ラッカーシンナー等)の品薄の原因と代替品を解説
米国とイスラエルによる2026年2月28日のイラン攻撃から、イラン情勢は急速に悪化し、日本が使う原油の大半が通過するホルムズ海峡が事実上封鎖された影響で、製造大手の日本ペイントは、シンナー類全般を対象に、3月19日発注分から75%の値上げを実施した他、市中の店舗では各種シンナーが品薄で入手困難になっています。この記事では、トルエンやキシレン、MEKを含むシンナー(ラッカーシンナー等)について、品薄の背景と代替品であるファインソルブNTとメタルクリーナー#770を解説します。
目次
シンナーとは
シンナーとは、塗料を薄めるための有機溶剤です。英語で薄めるという意味の“thin”に由来します。
塗料を希釈するためだけでなく、金属などについた油を除去する脱脂洗浄用途や、樹脂を溶かして落とす樹脂洗浄用途などにも用いられており、その用途に応じて、塗料用シンナーやラッカーシンナー、脱脂洗浄用シンナー、合成樹脂シンナー(メラミンシンナー、静電用シンナー、アクリルシンナー、ウレタンシンナー、エポキシシンナー)などさまざまな種類のシンナーがあります。
このうち塗料用シンナー以外のシンナーには、主成分としてトルエンやキシレン、MEK(メチルエチルケトン)が含まれることが多いです。
シンナーについては、別記事「シンナーとは?わかりやすく解説します」で詳しく解説しております。
トルエンとは
トルエンは、芳香族炭化水素の有機溶剤で、トロールやトルオール、メチルベンゼン、フェニルメタンとも呼びます。常温では無色透明の液体で、シンナー臭があります。
油類と樹脂の両方を溶かす力(溶解力)が強く、さまざまなシンナーに使われていますが、高濃度で吸い込むと最悪、死亡することもあるほど有害性が高く、有機溶剤中毒予防規則(有機則)で規制されている他、悪臭防止法でも規制されています。
トルエンについては、別記事「トルエンとは?わかりやすく丁寧に解説します」で詳しく解説しております。
キシレンとは
キシレンも、芳香族炭化水素の有機溶剤です。キシロールやジメチルベンゼンとも呼ばれます。常温では無色透明の液体で、特有の臭いがあります。
トルエンと同様に、油類と樹脂の両方を溶かす力(溶解力)が強く、さまざまなシンナーに使われていますが、大量に吸い込むと最悪、死亡することもあるほど有害性が高く、有機溶剤中毒予防規則(有機則)で規制されている他、悪臭防止法でも規制されています。
キシレンについては、別記事「キシレン(キシロール)とは?わかりやすく解説」で詳しく解説しております。
MEKとは
MEKは、メチルエチルケトンの略で、ケトン類に分類される有機溶剤で、2-ブタノンとも呼びます。常温では無色透明の液体で、特有の臭いがあります。油類と樹脂の両方に対する溶解力が優れており、さまざまなシンナーに使われています。
一方で有害性があり、吸い込むと頭痛やめまい、悪心、嘔吐、運動失調、眼のかすみ、ふらつき、過呼吸、意識喪失などを起こし、皮膚にふれると皮膚炎になることがあり、有機溶剤中毒予防規則(有機則)で規制されています。
MEKについては、別記事「MEK(メチルエチルケトン)とは?概要や関連法令などを解説」で詳しく解説しております。
品薄の背景はホルムズ海峡の封鎖
トルエン、キシレン、MEKのいずれも、原油を精製してできるナフサを原料としています。日本は、原油の99.5%を輸入に頼り、そのうちの約90%がホルムズ海峡を経由しています。そのため同海峡の封鎖で、原油を積んだタンカーが通行できず、日本への原油供給が滞りつつあることが、これらのシンナーの供給不安と品薄、値上げを引き起こしているのです。
ホルムズ海峡の封鎖については、別記事「イラン情勢悪化による石油化学品への影響は?ガソリン、日用品も値上げ、品薄に」で詳しく解説しております。
トルエン、キシレン、MEK含有シンナー代替品
トルエンやキシレン、MEKを主成分とするシンナーの代替としてご使用いただける弊社の商品は以下の通りです。
| 用途 | 商品名 | 概要 |
| 塗料希釈 塗料や樹脂の洗浄 |
ファインソルブNT |
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| 脱脂洗浄 |
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疑問・質問はお気軽にお問い合わせください
トルエン、キシレン、MEK含有シンナーをはじめ、その他の有機溶剤の代替品についてもお気軽にお問い合わせください。
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