剥離について③ ~鉛含有塗料の剥離~

湿式の塗膜剥離について

剥離について①』でご説明した「化学的方法」による剥離、所謂溶剤による剥離が湿式の塗膜剥離になります。

 

鉛含有塗料の剥離について

古くから、鉄橋などの鉄鋼製の建造物には、鉛を含んだ顔料や錆止め塗料が使われていました。

鉛を含んだ塗料で塗装された建造物の多くが塗り替えの時期になり、古い塗膜を剥離して新しい塗膜にする必要がでてきたのですが、

ここで問題が発生したのです。

 

今までは塗膜の剥離に、サンドブラストなどの「物理的方法」を施すのが主流でした。

ですが、平成26年5月30日に厚生労働省より、「鉛等有害物を含有する塗料の剥離やかき落とし作業における労働者の健康障害防止について」というものが発行され、物理的方法で剥離することが難しくなりました。

 

詳しくお話しすると、

この法律では鉛中毒予防規則の順守や、ばく露対策の徹底を指示しています。

塗料に鉛やクロムなどの有害物質が含まれているかどうかを剥離前に必ず確認し、有害物質が確認された場合、空気中に舞ってしまう乾式塗膜剥離(物理的剥離方法)は人が吸い込んでしまう為、必ず湿式塗膜剥離(化学的剥離)+有効な保護具の着用を実施することが求められます。

また、鉛業務の作業者に対し、法令に基づいた鉛健康診断を行わなければいけません。

 

参考文献:

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/var/rev0/0137/9773/eiseisyuukan_betten4-3-2.pdf

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=347M50002000037

 

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