アスベストの処理について

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【実録】実家の解体とアスベスト

 

いらすとや様より一部画像をお借りしています)

アスベストは埋めます

 

解体業者様によると、非飛散性アスベスト部材は、

中間貯蔵業者へ運ばれ、その後、安定型埋立の最終処分業者が埋めるとのことでした。

 

埋める。

 

 

詳しく掘り下げていきましょう。

アメリカのエネルギー省では、ジオメルト法というものがあり、

放射性廃棄物やPCB、それにアスベスト破棄物も溶かしてガラス状に固める処理方法のことを言います。それで環境省の認可も得ています。

溶かすことで、アスベストの針のような特性を無くしてしまい、有害性を抑えるわけです。

 

ジオメルト法ができない場合に埋めるのかと思い、ジオメルト法ができる会社へ電話で問い合わせてみました。

 

答えは至極簡単なもので、

全部、埋め立てています。

とのことでした。

 

それではそのジオメルト法は一体いつ使うのでしょうか。

 

放射性廃棄物やPCBなどは埋め立てているが、現在アスベスト含有廃棄品は全て埋め立て処理

なのだそうです。

 

 

結局、廃棄されるアスベストで、

鉄屋さんが高炉でアスベストを溶かし針の形状を変え安全化が図られているのは全体の1~2割。

製鋼原料である鉄屑とともに溶融され、鉄鋼製品とスラグ(鉱さい)が製造されます。

スラグは冷却・破砕処理され、再生砕石として土木・建設用途に有効利用されています。

 

 

アスベストを持ち込むには

アスベストは埋める、と言ってもそのへんに埋めて良いわけではありません。

産業廃棄物ですからね。

 

そのため、業者様に持ち込む際は、下記のような荷姿にする必要があります。

●飛散性アスベストの場合(特別管理産業廃棄物)

レベル1 石綿含有吹付材

レベル2 石綿含有保温材、耐火被覆材、断熱材

 

上のレベル1,2の場合は、二重のプラスチック袋に密閉したものを、蓋つきドラム缶に入れ密閉します。

更にそのドラム缶の外側に「廃石綿等」と表記をします。

 

 

 

 

●非飛散性アスベストの場合(産業廃棄物)

レベル3 石綿含有建材やその他石綿含有品 パッキン、フランジ等

蓋つきドラム缶に入れ密閉した後、ドラム缶の外側に「石綿含有産業廃棄物」と表記します。

 

 

 

 

アスベストの廃棄物のその後:まとめ

①特別管理産業廃棄物

飛散性アスベスト

廃石綿や石綿が含まれている。或いは飛散する恐れがあるもの(下記参照)

  • 石綿建材除去事業
  • 大防法に規定する特定粉じん発生施設が設置されている事業場から生じたもの
  • 輸入されたもの(吹付アスベスト除去法や保温材など)

収集運搬

  • 他の廃棄物と分別すること
  • 廃棄物が飛散したり流出しないように措置をとること

 

保管

  • 周囲に囲いをすること
  • しっかり表示すること
  • 他の廃棄物と分別すること
  • 梱包したり、廃棄物が飛散したり流出しないように措置をとること

埋立処分@産業廃棄物最終処分場(管理型)

  • 廃石綿などの場合は大気中に飛散しないようあらかじめ耐水性のあるもので二重に梱包したり、固形化すること
  • 廃石綿が分散しないよう処分場の一定の場所に埋めること
  • 海洋投入処分は禁止

 

 

 

②産業廃棄物

非飛散性アスベスト

飛散性アスベスト以外

収集運搬

  • 他の廃棄物と分別すること
  • 廃棄物が飛散したり流出しないように措置をとること
  • 散水などを行い飛び散らないようにする
  • なるべく破砕しないようにする

 

保管

  • 周囲に囲いをすること
  • しっかり表示すること
  • 他の廃棄物と分別すること
  • 梱包したり、廃棄物が飛散したり流出しないように措置をとること
  • 散水などを行い飛び散らないようにする
  • なるべく破砕しないようにする

埋立処分@産業廃棄物最終処分場(管理型・安定型)

 

 

 

 

③特別産業廃棄物→→→産業廃棄物

特別産業廃棄物である飛散性アスベストを、中間処理することによって産業廃棄物として最終処分場に持って行けます。

 

中間処理

廃石綿などの処分・再生方法は、溶融設備を用いての溶融です。

 

埋立処分@産業廃棄物最終処分場(管理型・安定型)

  • 溶融加工されたものや、溶融炉において生じるガスを処理したことにより生じた煤塵・汚泥は石綿が飛散しないよう溶融加工されていること
  • 海洋投入処分は禁止です

 

 

 

産業廃棄物最終処分場には「安定型」「管理型」など処理施設による区分があります。

安定型処理場は、原則として「環境に影響を与えない廃棄物」を埋立する処理場です。

このため地下水の遮水工や浸出水処理施設はありません。

 

これに対し、管理型処分場は廃棄物の環境への影響に配慮し、遮水工と浸出水処理施設等が設置され、周辺の河川・海水や地下水は水質試験やモニタリングによって管理されることになっています。

この先10年後にアスベスト廃棄物の廃棄ピークが来るそうです。

 

 

以上おわり

 

 

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