水置換剤について

 

水置換剤とは

水置換剤みずちかんざいは、水に濡れた物質の表面からその水を剥がすための溶剤です。

工業分野では金属を加工するときに付着した水や、水溶性の加工油、その他水溶性の汚れを完全に金属の表面から落とし、次の工程に来る洗浄不良の解消や、錆などの発生を防止する目的を果たします。

 

 

水置換剤の特徴

水を剥がす

従来の単純な炭化水素系洗浄剤では適わなかった水や水溶性の汚れを、対象物の表面から簡単に引き離せるのが水置換剤です。

水分が残ることによって発生していた次工程の不良を防ぐことができます。

 

水の再付着防止

水を剥がせても、引き上げたときに落とした水が付いてしまっては元も子もありません。

水置換剤によって落とされた水滴は一旦細かい粒子状になり、水置換剤の中で集合し大きな水滴になります。その水滴は水置換剤との比重差によって底へ沈みます。

水置換剤から引き上げても水分が付着しないので、防錆の効果も期待できます。

 

 

洗浄工程

 

水洗浄  水置換剤 リンス 乾燥
(炭化水素系洗浄剤)

 

 

●水系の汚れでも、リンスには炭化水素系洗浄剤での仕上げができる

●洗浄機は水系洗浄機よりもコンパクトになる

 

※もともと水系の汚れだけの場合、水洗浄をせずにダイレクトに水置換剤に投入し、洗浄とする場合もあります。

 

使用上の注意

水置換層への水や水溶性汚れの持込みが少ないほど水置換剤は長持ちします。

軽い揺れで水分は表面から剥離できます。逆に激しく揺すってしまうと、水が沈まず水置換剤中に分散して、液の水置換性能を下げてしまうおそれがあります。

水置換後は表面上に微量の界面活性剤が残留するので、リンスが必要です。

 

 

 

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