レジストインキについて

レジストとは

表面加工を施す際、サンドブラストなどの物理的処理エッチングなどの化学的処理などを行いますが、この時、同じ表面上でも加工したくない部分をあらかじめ樹脂などで保護します。

処理する対象の表面の一部を樹脂などで保護することで、表面を削ったり腐食させたいところだけを加工することができるのです。

 

その「保護膜」や、「保護膜を形成に使用される物質」のことをレジストと言います。

レジスト=『処理に耐える(resist)』という意味です。

 

主に、電子部品用のプリント基板や、半導体などの通電部分に施すパターン形成で使用されます。

 

 

レジストの分類

レジストの分類方法は主に2種類あり、

どうやって保護膜が形成されるかによって分類されるタイプと、

保護膜の使用目的によって分類されるタイプがあります。

 

それぞれのタイプについて掘り下げていきましょう。

 

保護膜形成方式による分類

◆フォトレジスト

フォトレジストは、光が当たった部分だけ化学変化をおこすレジストのインキです。

同じフォトレジストでも、光が当たるとインキが溶けるタイプ(ポジ型)と、光に当たるとインキが固まるタイプ(ネガ型)があるので、

インキを表面に塗った後、インキのタイプに合わせて作られた「フォトマスク」と呼ばれるフィルムを被せ、光を当てます。

↑これは光に当たるとインキが固まる「ネガ型」

 

フォトレジストは、微細なパターンにも対応できるのが特徴です。

 

◆スクリーン印刷レジスト

孔版を用いて、スクリーン印刷でレジストインキを印刷する方法です。

処理面積が広くても対応しやすく、量産性に優れています。また、塗り重ねしやすいため、膜の厚さの調整もしやすいのが特徴です。

しかし、微細すぎるパターン構造には対応できないという欠点もあります。

 

 

使用目的による分類

◆エッチングレジスト

エッチングレジストは、その名の通り、エッチング処理の際にその部分が侵されないように施すレジストのことです。

例えば、プリント基板の銅箔面に作成したい回路パターンを耐酸性のあるレジストインキで印刷、乾燥させ、酸をかければ、銅は酸に弱いのでインキに覆われていない部分だけ銅が溶け、回路パターンの形の所にだけ銅が残ります。必要な部分の銅を溶かし終えたら、今度は逆に、銅は溶かさず、レジストインキだけを溶かす液を吹き付け除去します。

レジストインキの中でも、最終的にアルカリで落とせるインキと、溶剤で落とせるインキがあります。

 

◆めっきレジスト

めっきレジストは、めっきをする時に、その部分だけめっきされないよう施すレジストのことです。

例えばユニバーサル基盤のスルーホールの周りの接点を作成する際、あらかじめめっきレジストを塗っておけば、銅めっきを施した時に、めっきレジスト部分には銅が付着しません。めっき処理後は、エッチングレジストと同様、銅は残してレジストだけを落とす液をかけて除去します。

(こちらもエッチングレジスト同様、アルカリで落とせるインキと、有機溶剤で落とせるインキがあります)

 

◆ソルダーレジストコンデンサー

プリント基板と言えば、緑色の板を思い浮かべると思いますが、この緑色の樹脂がソルダーレジストです。

ソルダー(=はんだ)が余計なところに着かないようにするのが、ソルダーレジストの役目です。

また、プリント基板の表面を覆い、外部から回路パターンを保護する役目や、絶縁膜としての機能もあります。

緑色が一般的ですが、実は青や赤など、それ以外の色も発売されています。

 

 

レジストインキの洗浄

レジストインキには、ソルダーレジストのように保護膜や絶縁膜として除去せずに残したままにするタイプのものもありますが、パターン形成後には除去するものが多く、各社より洗浄剤が発売されています。

エッチングに何を使うか、また、レジストインキとして何を使うかによって洗浄剤をうまくコントロールする必要があります。

 

 

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