アスベスト含有仕上げ塗材の危険性と剥離剤の現状

アスベスト

 

以前の記事「アスベスト含有塗料とは」にも記載しましたが、アスベスト(石綿)を含有している塗料は1970年代から2005年頃まで製造されていました。

 

それらのうち、建築物の外壁・内壁に使わてきた「仕上塗材」と呼ばれる材料について

今後、建築物の老朽化に伴う改修・解体工事の際に、仕上塗材に含まれるアスベスト(石綿)が飛散し作業者や周辺住民に悪影響を与える可能性が指摘されています。

 

合わせて読みたい!

アスベスト含有塗料とは

 

アスベスト含有仕上塗材の種類

アスベストを含有する可能性のある仕上塗材として代表的なものは下記の3種類です。

  • リシン(薄付け仕上塗材)
  • タイル(複層仕上塗材)
  • スタッコ(厚付け仕上塗材)

 

それぞれの仕上塗材はいくつかの層があり、そのうちアスベストが含まれている可能性があるのは、下地調整塗材主材です。

 

リシン、スタッコの層構造:

下地、下地調整塗材、下塗材、主材(「骨材」という砂や砂利が混ざっている)

タイルの層構造:

下地、下地調整塗材、下塗材、主材、上塗材

 

 

アスベスト含有仕上塗材の危険性

主材や下地調整塗材に含まれるアスベストは合成樹脂やセメントなどによって塗材中に固められているため、通常はアスベストが飛散する可能性は低いと考えられています。

しかし、建築物の改修・解体の際に仕上塗材を電動工具などで削り取ったりした場合は、アスベストが周囲に飛散するため非常に危険です。

 

 

剥離剤のメリット

塗料や塗材の塗膜を除去する工法の1つとして「剥離剤」という溶剤を用いる方法があります。

剥離剤を用いることで塗膜を湿らせた状態(湿潤化)で削り取ることができるため、細かな塗膜が周囲に飛散することがないのがメリットです。

 

電動工具などで塗材を削り取る工法を「乾式剥離工法」というのに対し、剥離剤で塗膜を湿潤させて削り取る工法を「湿式剥離工法」と言います。

剥離剤は、刷毛やローラーまたはリシンガンで塗材面に塗布するだけと作業が容易であり、また、厚生労働省の石綿飛散漏洩防止対策徹底マニュアル[2.10版]には、石綿則第6条ただし書きにある「粉じん飛散防止に関し隔離措置と同等の措置と判断できる工法」として、剥離剤を併用したケレン工法が挙げられており、除去作業がレベル3で行えるため、費用や作業者の負担の軽減が期待できます。

合わせて読みたい!

アスベスト除去作業のレベル分けについて

 

 

剥離剤の問題点と今後の展望

剥離剤には様々なメリットが期待できます。ただ、塗材の成分や施工条件が様々なため、剥離剤だけでは仕上塗材や下地調整塗材を剥がしきれなかったり、何度か剥離剤を塗り直さなければならない場合があります。

そこで現在は、各企業及び行政機関によって、より良い剥離剤の開発や、剥離剤と他の工法を組み合わせる取り組みが進められています。

 

 

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この記事へのコメント

  • モリカワ より:

    飛行機✈️の事、知らなかったわ!知識増えました。

    • sankyo管理者 より:

      >>モリカワ様
      記事をご覧くださり、また暖かいコメントをくださりありがとうございました。
      これからも少しずつ記事を増やしながら、いろいろな有機溶剤や、その周辺分野に関することを載せていきたいと思っておりますので、
      何卒よろしくお願い致します。

  • t.y より:

    川崎市の某デパートにて、ALC壁面の塗装更新工事の際に目地シール材を増し打ちではなく撤去更新してほしいとの依頼があり調べたところ、新築時の塗料にアスベストが含まれていることが判明しました。そのため、シール材撤去時になんらかの措置をしなければならないのですが、シール材の上のアスベスト含有塗料にも剥離剤は効果的なのですか?

    • sankyo管理者 より:

      >>t.y様

      ご質問、誠にありがとうございます。
      シール材の上のアスベスト含有塗料のみを剥離する、ということでしたら、
      どうしてもシール材が剥離剤の影響で軟化しすぎてしまうため、シール材の上に塗られた塗料だけを剥がすのには効果的ではありません。
      アスベスト含有塗膜と一緒にシール材も剥がしてしまってよろしければ、問題ありません。

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