シンナーについて①

シンナーとは

 シンナーとは、塗料を薄めるために使用される液体です。語源は英語の「thin(薄める)」から来ています。希釈したい塗料の種類によってシンナーの種類も変わるため、「シンナー」と一言で言っても、沢山の種類があります。シンナーは有機溶剤を混合させて作られたものがほとんどです。含有される有機溶剤の種類によっては、「シンナー中毒」になる可能性もある為、取り扱い時は注意しなければなりません。

 

シンナーの種類

・塗料用シンナー

 弱溶剤で溶ける塗料を希釈・洗浄する為のシンナーで、ミネラルターペン(またはミネラルスピリット)と呼ばれる脂肪族炭化水素を主成分とし、乾燥が遅いのが特徴です。

弱溶剤で溶ける塗料は溶解力の高い強溶剤(ラッカーシンナー、ウレタンシンナーなど)でも溶かすことはできますが、強溶剤では下地を侵す可能性もあるので、注意が必要です。

 

・ラッカーシンナー

 ラッカー系の塗料を希釈・洗浄するためのシンナーで、溶解力が高く、乾燥性が高いことが特徴です。芳香族炭化水素系(トルエン、キシレンなど)やエステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン(アセトン、MEKなど)が主成分となっています。

ちなみにラッカー系の塗料を塗料用シンナーで希釈しようとしても溶解力が足りないので溶けません。

 

 ・その他合成樹脂シンナー

ウレタンシンナー、エポキシシンナー、アクリルシンナー、メラミンシンナーなど、各種樹脂ごとに希釈用シンナーの種類が違います。希釈用のシンナーが樹脂ごとに違うのは、それぞれの樹脂の性質に合わせて成分を変えているからです。ある樹脂に対して他のタイプのシンナーを使用するのは、シンナーの効果をうまく発揮できない原因になってしまいます。(例:アクリル樹脂にウレタンシンナーを使う)

sinner

▲㊧ラッカー塗料を塗料用シンナーで希釈したもの     ラッカー塗料をラッカーシンナーで希釈したもの㊨▲

 

シンナー使用上の注意

シンナーの多くが第四類危険物に該当します。そのため、使用時は安全データシート(別名:SDS)などをしっかり確認し、適用法令や、危険有害性などを把握する必要があります。

危険物に該当するシンナーを扱う際は取扱いの注意事項や「火気厳禁」などの文字をしっかり明示して、関係者以外の立ち入りが出来ないようにしてください。静電気対策や作業場の換気も必要です。また、保管に関して、指定数量以上を補完する場合、認可に合格した適切な施設での保管が義務付けられている上、貯蔵量の上限も定められています。

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この記事へのコメント

  • まにあ より:

    記事を読ませて頂きました。
    ラッカー塗料を塗料シンナーで希釈できない、アクリル樹脂にウレタンシンナーが使えないと理解しましたが、それはなぜでしょうか?
    樹脂を溶かす力の違いですか?
    それとも他に理由があるのでしょうか。教えてください。

    • sankyo管理者 より:

      >>まにあ様

      コメントありがとうございます。
      ラッカー塗料を塗料用シンナーで希釈できないのは、塗料用シンナーで希釈ができるアルキッド樹脂塗料に比べ、ラッカー塗料に使用される樹脂(ニトロセルロースやアクリル樹脂など)は高い溶解力が必要だからです。
      アクリル樹脂にウレタンシンナーが使えないわけではありません。ウレタンシンナーの中でも溶解力の高いものであれば、アクリル樹脂塗料を希釈することはできます。しかしその逆で、ウレタン樹脂塗料に対してアクリルシンナーを使用すると、アクリルシンナーに含まれるアルコール成分がウレタン樹脂塗料に含まれる架橋剤と化学反応を起こし塗膜を作れなくなってしまうので注意してください。
      またウレタン樹脂塗料に付いては種類が多く、塗料用シンナーで溶解できる物もあれば高い溶解力を持つシンナーを必要とするウレタン樹脂塗料もあります。

  • 大川智一 より:

    ラッカーシンナーに#・・・・と番手が有りますが番手によって何が違うのでしょうか?

    • sankyo管理者 より:

      >>大川智一様

      コメントありがとうございます。
      メーカーによって異なりますが、配合されている成分そのものが異なるケースが多いです。
      それによって、溶解度や乾燥性などが変わってきます。

      また、例えばA社のラッカーシンナー#100とB社のラッカーシンナー#100があったとして
      その二つも異なることがありますので確認が必要です。

      • マツヤマリョウタ より:

        それは違うね

        • sankyo管理者 より:

          >>マツヤマリョウタ様

          コメントありがとうございます。
          そうなのです。つい、同じ商品名似たような商品名ですと、同じもの似たようなものだと思ってしまいがちなのですが、それぞれの会社の基準で番号が振られているため、異なってきてしまうのです。
          なので、たとえば「おつかい」を頼むときは、しっかりメーカーも指定する必要があります。

  • 管野良夫 より:

    エンジンのアルミや鉄の油脂分除去に最も適したシンナーの種類を教えて下さい。

    • sankyo管理者 より:

      >>管野良夫様

      コメントありがとうございます。
      一般的には「ラッカーシンナー」が使われています。

  • 匿名 より:

    質問です。
    塗料などに大変精通されていると思ったので、質問させてください。

    自宅屋根塗装中(色はオレンジ)、誤ってペンキが飛散した際に、その小さなペンキ痕にシンナーを吹きかけるだけで、落とせますでしょうか?また、なにか布やヤスリ・たわし等の刺激のあるもので削らなければ落ちないのでしょうか?
    屋根はコロニアル屋根です。
    ペンキが油性、水性のパターンで異なると思いますが、どちらのパターンもお教えください。

    • sankyo管理者 より:

      >>匿名様

      コメントありがとうございます。
      使用方法としてはシンナー塗布後、布などで拭き取ってください。
      ペンキのついた場所の下地がシンナーに弱い場合、下地も一緒にとれてしまうおそれがありますので、目立たないところでお試しになってから、ご使用ください。
      油性塗料も水性塗料も、乾いてしまえばすべて樹脂です。
      そのため、どのような樹脂かによって、シンナーを使い分ける必要があります。
      強い樹脂であれば、ラッカーシンナーなどの強力なシンナーが必要です。

  • 豊岡俊彦 より:

    塗料初心者です。塗料の成分を知りたいと思い、ネットを見ていると社団法人日本塗料工業会からでている塗料標準組成表なるものを見つけました (下pdfをご参照ください)。https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/prtr/h13kohyo/hosoku-toryou2.pdf

    各種塗料の標準的な組成が書かれているものと見ていると、PTRT制度の対象物質については、その含有量が記載されていますが(例えばトルエン〇%、キシレン〇%)、多くの場合、これらの含有率は数十%程度であり、組成のメインではないように見受けられます。一方で「対象外物質」が80%以上含まれているとされています。

    ここで質問ですが、この「対象外物質」とは、具体的にどのような物質なのでしょうか?もしご存知でしたらご教示ください。

    • sankyo管理者 より:

      >>豊岡俊彦様

      コメントありがとうございます。
      使われるシンナーによって異なりますが
      一般的には酢酸エチルやメタノールなどが該当します。

  • 山田公雄 より:

    ユニットバスで髪を染めるさいに ヘヤカラーを湯船に落としてしまい消す事ができません 良い方法があれば教えて下さい

    • sankyo管理者 より:

      >>山田公雄様

      コメントありがとうございます。
      ヘアカラーの色素が、バスタブに染み込み沈着してしまったということでしょうか。
      染み込んでしまった汚れを、例えば有機溶剤で落とそうとされますと、
      バスタブの樹脂を強く痛めつけることになってしまう上、内部に入り込んでしまった色素にはあまり効果がなく、あまりお勧めできません。
      物理的に削り研磨される方法が確実かと思います。

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