MIBKについて

MIBKとは

MIBKは「メチルイソブチルケトン」の略で、

別名「4-メチル-2-ペンタノン」や「イソプロピルアセトン」とも呼ばれる、ケトン類に分類される有機物です。

 

特有の甘いにおい(シンナーのような)を放つ、常温で無色透明な液体です。

MIBKは、その別名の通り、アセトンから合成していきます。

MIBK 構造式

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アセトンについて

 

MIBKが該当する法律

MIBKは下記法規に該当するので、気を付けなければなりません。

  • 特定化学物質障害予防規則(第二類物質)
  • 消防法(第一石油類)
  • 悪臭防止法(特定悪臭物質)
  • 大気汚染防止法
  • 海洋汚染防止法(有害液体物質Z種)
  • 船舶安全法(中引火性液体類)
  • 化学物質審査規制法

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消防法について

MIBKの用途

塗料用の溶剤として多く用いられていますが、その他にも下記のような用途に使われています。

 

  • インキ用の溶剤として
  • 接着剤の成分として
  • 不凍液の原料として
  • ペニシリンなどの医薬品抽出溶剤として
  • 脱油剤(オイルを落とす薬品)として
  • 脱ロウ溶剤として
  • ニトロセルロース(硝化綿)やエチルセルロース用の溶剤として
  • 特殊金属用抽出溶剤として
  • 磁気テープのコーティング剤として

他にも、幅広い分野で活躍しています。

 

 

 

 

メチルイソブチルケトンの毒性

メチルイソブチルケトンの毒性で悩む女性毒物及び劇物取締法に指定されてはいませんが、労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則に特定化学物質として指定されているため、取り扱いには規制があり注意が必要です。

また、2012年に、WHOのがん研究専門組織IARC(国際がん研究機関)によって、発がん性評価グループ2B「ヒトに対する発がん性が疑われる」に分類されました。

 

気体を吸引すると咳、眩暈、吐き気、嘔吐、頭痛、喉の痛み、下痢、意識喪失、脱力感、食欲不振などの症状を引き起こす場合があります。

また、液体が眼や皮膚に付くと痛みを伴い赤く発疹することがあります。それだけでなく皮膚から体内に吸収されてしまうので、取扱いの際はしっかりMIBK対応のゴム手袋をして、肌に直接つかないよう対策をし、万が一ついてしまった場合は迅速にしっかり洗いましょう。

万が一飲み込んでしまった場合は、無理に吐かせようとすると気管に入り、肺炎を起こす可能性があります。

SDS(安全データシート)をしっかり読み、万が一の際の対処方法をしっかり身に着けておきましょう。

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安全データシートについて

 

 

MIBKのSDSと基本情報はこちら

 

 

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