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有機溶剤
2017.09.07
ベンジンについて
ベンジンとは
ベンジンと聞くと少し耳慣れないかもしれませんが、「ガソリンの一種(工業用ガソリン1号)」と聞けば想像しやすいはずです。
他にも「揮発油」や「ナフサ」「石油エーテル」「リグロイン」などという呼び名があります。
可燃性があり揮発性の高い液体で、引火しやすい為取り扱いには注意が必要です。
ベンジンが使われるのは、機械洗浄やしみ抜きが有名です。
また、一般に販売されている、シール剥がしにもベンジンは含まれていますし、ベンジンを使った懐炉などもあります。
ベンジンを扱うときの注意
先にも書いたように、ベンジンは非常に引火性が高く、引火点は-40℃以下です。
おそらくガソリンスタンドに行かれたことのある方は分かるかと思いますが、ガソリンを扱う前に「はじめにタッチ!」と書かれた静電気除去シートを触ります。
これは、ベンジンが静電気でも引火するからです。
ベンジンの近くで煙草を吸ったり、ストーブを焚いたりは、とても危ないので絶対にやめましょう。
このような引火性から、消防法第四類1石石油類に該当していますが、他にも、船舶安全法や航空法、港則法、道路運送車両法などでも、引火性の高いベンジンは規制されています。
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また、引火性以外のところでも、海洋汚染防止法や下水道法、水質汚染防止法などに該当しています。
ベンジンとベンゼンの違い
よくご質問で、
「ベンジンとベンゼンは違いますか?」と聞かれることがあります。
確かに音は似ています。
ですが実はオーストラリアとオーストリアくらい違います。
同じ有機溶剤ではありますが、全く違う物質です。
ベンジンは炭素数5~10のアルカンから成る混合物ですが、ベンゼンは炭化水素類に分類される単一物質で、「ベンゼン環」のベンゼンです。(ベンゾールとも言う)
ベンゼンはベンジンと異なり、その危険性の高さが注視されている物質です。
引火性があるのはベンジンと同じですが、近年では、ベンゼンが体に吸収されると白血病などのガンのリスクが高まるなど、発がん性があることが分っています。
また、生殖毒性も認められています。
発がん性も生殖毒性も、継続的にベンゼンを扱うことで発症するリスクが上がりますが、それ以外にも、1回の使用で危険に曝されるケースもあります。
たとえば、空気中にベンゼンの蒸気が大量に含まれているところで呼吸をした場合、呼吸異常や気道炎症などを引き起こす危険があるのです。
名前は似ているのに、このように危険性の度合いが違う物質もありますので、
同一物質か怪しいときは、世界共通で物質ごとに定められた「CAS№(キャスナンバー)」という番号がありますので、それを照合してみることをお薦めします。
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