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有機溶剤
2017.06.12
エチレングリコールについて
エチレングリコールとは
エチレングリコールは、別名「エタン-1,2-ジオール」、「1,2-エタンジオール」とも呼ばれる、アルコールの一種です。
(アルコールの中でも、「OH」を2つ持っているため「二価アルコール」と呼ばれる仲間です。)
粘性があり、無色で、甘味があります。
エチレングリコールは極性をもっているので、水やエタノールなどの「極性媒体」に溶けやすく、加えて融点が-12.6℃と比較的低く、水などに混ぜるとさらに融点が下がることから、水などに溶かして水冷エンジンなどの不凍液にも用いられます。
ちなみに、エチレングリコールは消防法上の第4類危険物(第3石油類)に指定されています。
用途
先ほども挙げたように、エチレングリコールは不凍液に使われます。
同様の理由で、ジェルタイプの保冷剤にも添加されたり、冷却材として活用されています。
他にも、ペットボトルやポリエステルの原料としても使われることもあります。
毒性
エチレングリコールは甘味を持つと、最初の節で紹介しましたが、体内に入り、代謝されてしまうと有毒化し、腎臓障害などをもたらします。
エチレングリコールが体内に入ると、肝臓で代謝され、グリコアルデヒドやグリコール酸、シュウ酸塩などができます。
その中の「シュウ酸塩」は腎臓でカルシウムと反応して、シュウ酸カルシウムを生成します。「シュウ酸カルシウム」、これは腎臓結石の成分です。
エチレングリコールを摂取してしまうと、この腎臓結石が出来てしまい、腎不全を引き起こしてしまうのです。
さらに、シュウ酸塩がカルシウムと反応してしまうことで、体内のカルシウムも不足し、神経麻痺も起きてしまう可能性があります。
これから暑いシーズンになり、保冷剤を使う機会も増えると思いますが、保冷剤の袋を誤って破ってしまい、ペットや小さな子供が誤飲するケースがあります。
くれぐれも注意をし、万が一にも飲み込んでしまった場合は、すぐに症状が出てこなかったとしても、すぐさまかかりつけの病院に連絡をし、「保冷剤を誤飲した」旨を伝えてください。
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