女性労働基準規則について

平成24年10月1日施行の、労働安全衛生法施行令の一部改正により、女性労働基準規則が改正になりました。

この法改正によって、特定業務について女性労働者(妊娠の有無・年齢に関わらず)の就業が禁止になっています。

 

改正女性則に該当する特定業務とは

管理区分について

改正された女性則に該当する特定業務、の大きなポイントは管理区分です。

屋内の作業で有機溶剤中毒予防規則(有機則)または、特定化学物質障害予防規則(特化則)で指定される化学物質を使う場合、

作業場の「作業環境測定」を行わなければいけません。

 

作業環境測定では気中の有害物質の濃度に基準があり、

その濃度のことを「管理濃度」と呼びます。

(日本産業衛生学会の「許容濃度」や米国産業衛生専門家会議ACGIHの「TLV」などとは異なります)

 

管理濃度を超えているかいないか、測定の結果によって、管理区分が1~3に区分されます。

 

第1管理区分

作業場所のほとんど(95%以上)で気中の有害物質の濃度が管理濃度を超えていない

第2管理区分

作業場所の気中の有害物質の濃度平均が管理濃度を超えていない

第3管理区分

作業場所の気中の有害物質の濃度平均が管理濃度を超えている

 

 

特定業務について

女性の就業が禁止な業務とはどんなものなのか。ここからが本題です。

 

単刀直入に、第3管理区分に分類された屋内作業場では、いかなる作業も女性は禁止です。

また、タンク、船倉内などで呼吸用保護具の使用が義務付けられた化学物質を取り扱う業務も女性はできません。

 

 

 

女性則の対象物質 26物質

 

特定化学物質障害予防規則の適用を受ける物質(17物質)
塩素化ビフェニル(PCB)0.01mg/㎥ アクリルアミド0.1mg/㎥
エチレンイミン0.05ppm エチレンオキシド1ppm
カドミウム化合物0.05mg/㎥ クロム酸塩0.05mg/㎥
五酸化バナジウムバナジウムとして

0.03mg/㎥

 水銀および無機化合物

(硫化水銀を除く)

0.025mg/㎥
塩化ニッケル(Ⅱ)

(粉上のものに限る)

0.1mg/㎥砒素化合物

(アルシンと砒素ガリウムを除く)

0.003mg/㎥
ベータプロピオンラクトン0.5ppmペンタクロルフェノール(PCP)及びそのナトリウム塩 0.5mg/㎥
マンガン0.2mg/㎥ エチルベンゼン20ppm
スチレン 20ppm  テトラクロルエチレン

(パークロルエチレン)

50ppm
トリクロルエチレン

(トリクロロエチレン) 

10ppm  
有機溶剤中毒予防規則の適用を受ける物質(8物質)
エチレングリコールモノエチルエーテル

(エチルセロソルブ)

5ppmエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート

(エチルセロソルブアセテート)

5ppm
エチレングリコールモノメチルエーテル

(メチルセロソルブ)

0.1ppmキシレン50ppm
N,N-ジメチルホルムアミド10ppmトルエン20ppm
二硫化炭素1ppmメタノール200ppm
鉛中毒予防規則の適用を受ける化学物質(1種類)
鉛およびその化合物鉛として

0.05mg/㎥

 

>

記事に関するご質問はコメント欄からお問い合わせ下さい。 弊社製品に関する内容は以下のボタンから問い合わせフォームよりお問い合わせください。

CTR IMG