溶着について

溶着とは

溶着とは樹脂同士を接着させるときに、双方の樹脂自体を溶かし、二つの樹脂を接着させることです。

この時の樹脂として多いのは、ポリカーボネートやABS、アクリル(PMMA)、塩化ビニルなどです。

 

溶着と一言で言っても、熱で溶かして接着する「熱溶着」や、「超音波溶着」、「熱風溶着」(溶接)など様々な方法があります。

 

身近な場所での溶着

一番身近なのは、プラモデルの溶着です。

プラモデルを組み立てる際、瞬間接着剤のようなもので部品と部品を付けることもありますが、大抵はプラモデル専用の接着剤を使います。流し込みタイプのさらさらした接着剤などは大抵溶着剤です。

接着剤は接着剤自体が硬化して、二つのものをくっつけますが、

溶着剤はくっつけたいもの同士を溶かしてそれらが硬化することで二つのものがくっつきます。

 

このほかにも、たとえば水族館でも溶着は用いられます。

魚が泳ぐ水槽のガラスのような透明な板です。これはアクリル板を使っているのですが、大量の水の水圧に負けないように、アクリル板を何枚も重ねてくっつけています。

そのくっつける作業にも、溶着の技術が用いられています。

 

接着と溶着のしくみ

 

 

溶着に使われる溶剤って?

溶着で使われる溶剤には条件が二つあります。

一つ目は、溶剤自体の溶解力の強さです。樹脂同士を溶かしてくっつけるため、樹脂を溶かせるだけの強力さが必要です。

二つ目は、溶剤の乾燥の早さです。樹脂同士を合わせるまではもちろん溶剤が残らないといけませんが、接着面を合わせた後は早く乾いてもらわないと樹脂が溶けすぎてしまったり、作業効率に支障がでてしまいます。

この二点を抑えていて、よく使用される溶剤として「メチレンクロライド(塩化メチレン)」があります。

溶解力が強く、乾燥性もかなり早いことから市販で溶着剤として販売されています。

 

このほかにも、アセトンやMEK(メチルエチルケトン)のような溶剤を使用している溶着剤もあります。

 

 

溶着剤使用の際の注意

溶着剤は主成分が溶剤であることから、溶着剤を使う際は必ず換気をしましょう。

換気をしないと、ものによっては頭痛やめまいなどの症状を引き起こす原因となります。

その溶着剤にどんな成分が入っているか気になる方は、商品の裏にある成分欄を見たり、メーカーさんに問い合わせるといいでしょう。

 

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この記事へのコメント

  • 増永正夫 より:

    初めまして。釣具のルアーの製造に携わる者です。
    ABS樹脂のボディを溶着する際にメチクロを使用しております。換気とマスク程度で1日5時間程度作業しておりますが防毒マスクなど徹底すべきでしょうか?
    ご教示いただけると幸いです。

    • sankyo管理者 より:

      >>増永様

      コメントありがとうございました。
      使用量にもよりますが、メチレンクロライドは、使用する場合局所排気装置防毒マスクが必要な溶剤です。
      またご不明点などございましたらお気軽にご相談ください。

  • AC より:

    プラモデルでジクロロメタンを使ってましたが、溶着って水族館のガラス?にも使っているんですね!
    これももしかしてジクロロメタン使ってるんですかね?教えてください!

    • sankyo管理者 より:

      >>AC様

      コメントありがとうございます。
      水族館の水槽の壁は、ガラスではなくアクリルという樹脂で、
      こちらの溶着には現在ジクロロメタン(別名塩化メチレン、メチレンクロライド)が主流です。
      ご家庭用の水槽も同様の傾向が見られます。
      ジクロロメタンと言いますと有害性が高いように思われますが
      製品はすでに乾燥しているため、有害物質もすべて揮発し飛んでいっていますので、
      水槽が危険、というわけではありませんのでご安心ください。

  • ハリアー30 より:

    教えて頂きませんか?

    自動車外板部品の加工で、PC-ABSのパネルを一旦切断し再び接合したいのですが、どのような接合方法がベストか教えて頂けませんか?

    具体的にはエンブレム取付部分が楕円に窪んでいるので、楕円の形で切断。
    他の面と面一で接合したいのです。
    よろしくお願いします。

    • sankyo管理者 より:

      >>ハリアー30様

      コメントありがとうございます。
      強度を出されたいのであればメチレンクロライド(ジクロロメタン)(塩化メチレン)をお使いになるか、
      プラモデル用の流し込み接着剤のようなもので接合されるとよいと思います。
      メチレンクロライドは毒性が強いので、しっかり換気をなさって、保護具をお付けになって作業されてください。

  • Joe より:

    初めまして。ABS樹脂をアセトンで溶着した場合、溶着部分の耐久性は元のABS樹脂に比べて劣りますか?アセトンがABS樹脂の溶着部に残って劣化するようなことはあるのか心配です。

    • sankyo管理者 より:

      >>Joe様

      コメントありがとうございます。
      耐久性に関しては試験の必要がございますが、
      乾燥してしまえば、アセトンの成分が溶着部に残ることはございません。

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