ベンジルアルコールに対する労働安全衛生法施行令の改正

ベンジルアルコールは、わずかな芳香性を持ち、舐めると(※舐めないでください)舌を焼くような刺激性を持つ、無色透明な液体です。昨今では、下記のような用途として使用されている、芳香族アルコール類です。

ベンジルアルコールの主な用途

  • 香料
  • 塗料
  • 医薬品
  • 塗膜剥離剤
  • ヘアカラー

自然界には、ジャスミンオイルやヒヤシンスオイル、イランイランなどの精油中にエステル化された成分として存在しています。

 

ベンジルアルコールに関する法律が変わる

この度新たに公布された、「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(令和2年12月2日政令第340号)」において、ベンジルアルコール及びベンジルアルコールを含む製剤が、容器等へのラベル表示及びSDS交付を行わなければならない化学物質に追加されました。

また、同じ日に公布された「労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和2年12月2日厚生労働省令第193号)」により、ベンジルアルコールを1%以上含む製剤は、容器等へのラベルの表示及びSDS交付対象になります。

この政令の施行日は令和3年1月1日ですが、名称等の表示義務に係る法第57条第1頁の規定は、令和3年6月30日まで適用しないことになっています。

 

 

ベンジルアルコールの何が悪いのか

政府によるGHS分類結果によると、ベンジルアルコールの危険性区分は下記のように示されています。

特定標的臓器毒性単回暴露 中枢神経系・腎臓 区分1

特定標的臓器毒性反復暴露 中枢神経系 区分1

参照: https://www.nite.go.jp/chem/ghs/m-nite-100-51-6.html

GHSに関しては、当サイトでも「GHSの危険有害性分類とラベル表示について」という記事がありますので、そちらもご参考にしてください。区分は数が小さい方が危険性が高いため、ベンジルアルコールの危険性の高さがわかります。

 

最初に、ベンジルアルコールは塗膜剥離剤としても利用されていると書きましたが、最近は橋梁などの塗替工事において、塗料を剥がす作業にベンジルアルコールを多く含む剥離剤を使用する例が増加しています。それに伴い、剥離作業中の労働災害が発生しました。

そして厚生労働省は令和2年8月に注意喚起の通達「剥離剤を使用した塗料の剥離作業における労働災害防止について」を出しました。

 

ベンジルアルコールは、有機溶剤中毒予防規則に該当していないため、管理濃度の設定はありませんが、日本産業衛生学会からは「25mg/㎥」(25℃時に約5ppm)と許容濃度の勧告が出ています。使用時はしっかりSDSを読み、用法を守ってご使用ください。

 

 

三協化学製:ベンジルアルコールを含まない洗浄剤・剥離剤

 

商品名 用途
メタルクリーナーシリーズ  金属洗浄剤
ファインソルブシリーズ 樹脂溶解剤
ゾルカスEP-110 塗膜剥離剤

 

 

 

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