防爆構造について② ~防爆電気機器の種類と仕組み~

 

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防爆構造とは①

前回の防爆構造とは①では、防爆構造を持つ電気機器の設置義務のある施設やなぜ防爆構造が必要なのかについて説明しました。

今回は、防爆構造にはいくつか種類があり、どういった違いがあるのかについてご説明します。

 

防爆の仕組み

防爆構造の種類

防爆構造は、安全を確保する仕組みなどの違いから、大きく6種類に分類されます。

 

●耐圧防爆構造

強固な容器の中に着火源を入れることで、仮に容器内で爆発が生じても外部に爆発が及ぶことのない構造です。

 

 

●内圧防爆構造

着火源を入れた容器を窒素などの不燃性のガスで満たし、容器内の圧力を容器外よりも高く維持することで、容器内に可燃性ガスや可燃性蒸気が入ってこないような構造のことです。

 

●油入防爆構造

着火源となりうる部分を絶縁油に浸すことで安全性を高めた方法です。油を使用しているため、保守性が悪く、一部の製品以外にはあまり使用されていません。

 

●安全増防爆構造

正常に作動してさえいれば着火源にはならない電気機器に対して適用します。万が一異常が起こり、高音になったり火花が発生してしまった場合の危険に対してそれを予防し、安全性をより強化することができます。

 

●本質安全防爆構造

低圧の電気機器に対してのみ適用され、仮に火花などが起こったとしても、着火に至らない程度の火花しか起こらぬよう、システム構築された構造です。

 

 

●特殊防爆構造(紛体充填防爆構造、樹脂充填防爆構造など)

これまでにない新しい仕組みや材料などの技術進歩による防爆構造を取り入れるために設けられています。

 

 

 

防爆構造と危険場所の関係

<防爆構造の電気機器>を導入しなければならない施設には、危険性の度合いによって3段階に分けられる「危険場所」が存在することは、前の記事でご説明しました。実は危険場所の種類によって、設置できる防爆構造が決められています

 

 

  0種場所  1種場所  2種場所 
  本質安全防爆
耐圧防爆×
内圧防爆×
油入防爆×
安全増防爆××

『ユーザーのための工場防爆設備ガイド』より

表から、本質安全防爆構造は、防爆への信頼度が非常に高いことが分かります。

安全増防爆構造と、油入防爆構造は1種危険場所にも対応可能と記載されていることもありますが、厚労省の『ユーザーのための向上防爆設備ガイド』には、2種危険場所での使用に限ることが望ましいとされているので、注意が必要です。

 

 

 

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