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洗剤・溶解・剥離

2025.09.25

シリコーンの洗浄・除去についてわかりやすく解説します

シリコーンの洗浄の方法、適した洗浄剤についてわかりやすく丁寧に解説します。

 

 

シリコーンとは?その特性は?

シリコーンとは、ケイ素(Si)を含む有機ケイ素化合物の総称です。構造としては、シロキサン結合(Si-O-Si)による主骨格を持ちます。

一般的に樹脂やプラスチックは熱に弱いですが、シリコーンは主骨格の結合が強いため、耐熱性が高く200℃を超える高温に耐えられます

さらにシリコーンには、表面張力が低く、撥水性、消泡性(泡立ちを抑制したり、泡を消したりする性質)、離型性(表面に粘着物や異物が付着しにくい性質)、絶縁性、低毒性、耐薬品性に優れるといった長所があります。

シリコーンの形状としては、個体形状であるシリコーン樹脂やシリコーンゴム、液体形状のシリコーンオイルやシリコーングリス、シリコーンコーキングなどがあり、利用されている分野は幅広く、調理器具や塗料、ワニス、離型剤など多岐に渡ります。

シリコーンとシリコンの違い

シリコーンとシリコンはよく混同されることがありますが、厳密には別のものです

シリコーンは、ケイ素を含む有機ケイ素化合物の総称です。一方でシリコンは、元素名でありケイ素の英語名です。またシリコンは元素名であるだけなく単体物質の名前でもあります。金属光沢を持ち、半導体としての性質も持っており、金属ケイ素と呼ぶこともあります。電気的、光学的、熱的性質に優れており、自動車部品や航空機部品、スポーツ用品、工具などに使われています。

シリコーンの種類と用途

シリコーンの種類とそれぞれの用途は以下の通りです。

種類 特性 使用例
シリコーンオイル ・化学変化を起こさない
・無色透明、無臭の液体
・水のような低粘度から、水あめのような高粘度のものまで、用途に合わせて選べる

・塗料
・接着剤
・その他化粧品など

シリコーンゴム、樹脂

・耐熱性、耐寒性、耐候性に優れる
・高温や低温でも安定
・耐クリープ性、屈曲性に優れる
・ほとんどの化学物質と反応しないため、人体にとって比較的安全

・調理器具などの日用品
・自動車部品
・人工臓器
・コンタクトレンズ
・その他樹脂など

 

シリコーンの洗浄、除去

以下はシリコーンの洗浄、除去に実績がある弊社の製品です。ただし、シリコーンの種類や状態によって、洗浄性、溶解力は大きく変わりますので、あくまで参考例としてご覧ください。

商品名\シリコーンの種類

シリコーン系塗料

シリコーン系接着剤

シリコーンゴム

その他シリコーン樹脂

NTXエコシンナー

半硬化:◯(溶解)

半硬化:◯(溶解)

◎(膨潤)

◯(膨潤)

硬化:◯(膨潤)

硬化:◯(膨潤)

ファインソルブCY-P

半硬化:△(溶解)

半硬化:×

△(膨潤)

×

硬化:◯(膨潤)

硬化:△(膨潤)

ファインソルブSB

半硬化:△(溶解)

半硬化:◯(溶解)

◯(膨潤)

◯(膨潤)

硬化:◯(膨潤)

硬化:◯(膨潤)

レジーナMG

半硬化:△(溶解)

半硬化:△(溶解)

△(膨潤)

×

硬化:◯(膨潤)

硬化:△(膨潤)

レジーナDG

半硬化:△(溶解)

半硬化:×

×

×

硬化:◯(膨潤)

硬化:△(膨潤)

メタルクリーナー700

半硬化:◯(溶解)

半硬化:◯(溶解)

◎(膨潤)

◎(膨潤)

硬化:△(膨潤)

硬化:◯(膨潤)


※膨潤とは物質が液体を吸収して体積が増えることです。膨潤することで剥がれやすくなり除去できるようになります。

シリコーンの洗浄剤の実績

シリコーンの洗浄剤・除去剤の導入実績は以下でご紹介しております。

ロール

シリコーンゴム成形ロール機の洗浄

シリコーンゴムの成形過程で、ゴムを混練するロール機を有機溶剤中毒予防規則(有機則)に該当する酢酸エチルで浄していたが、有機則に該当しないファインソルブSBへ切り替えた。

シリコーンの洗浄、除去について疑問がある方、洗浄剤をご要望の方は、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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