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洗剤・溶解・剥離

2025.07.23

エポキシ樹脂の洗浄・除去についてわかりやすく解説します

エポキシ樹脂の洗浄・除去についてわかりやすく解説します

エポキシ樹脂の洗浄の方法、適した洗浄剤についてわかりやすく丁寧に解説します。

 

 

エポキシ樹脂とは?

エポキシ樹脂とは、分子構造中にエポキシ基を持つ樹脂の総称です。エポキシドエポキシとも呼びます。加熱することで化学反応により硬化する熱硬化性樹脂に分類され、プラスチック材料の一つです。

原料によりさまざまなタイプがあり、最も種類が多いのはフェノール系のグリシジルエーテル型で、さらにその中で最も使用量が多いのが、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合によって得られたエポキシ樹脂です。

エポキシ樹脂(主剤)は単独では反応せず、アミン類などの添加剤(硬化剤)と混ぜ合わせることで化学反応により網目状の架橋構造を作り硬化させる必要があります。

使う前に主剤と硬化剤を混ぜ合わせる「2液型」と、あらかじめ主剤と硬化剤が混ぜてあって加熱して硬化させる「1液型」があります。

エポキシ樹脂の特徴

エポキシ樹脂の硬化物構造は3次元の網目構造を持つため、ほかの一般的な有機樹脂の硬化物よりも、硬く化学的に安定しています。

具体的には、耐熱性や接着性、機械的強度、電気絶縁性、寸法安定性、耐薬品性、耐水性、耐湿性に優れています

一方で、紫外線を受けると白く劣化する、低温下では硬化遅い、靭性(粘り強さ)が低いという短所もあります。

エポキシ樹脂の用途

エポキシ樹脂はさまざまな用途で多用されています。

用途 概要 使用例
電子部品絶縁体

・電気絶縁性、耐熱性を持つ
・成形の自由度が高い

・発光ダイオード
・車載電装品
・各種センサー

塗料 ・優れた密着性や絶縁性、耐水性を持つ
・液状塗料と粉体塗料がある
・紫外線に弱いため、外装に使用する場合は紫外線に強いトップコートが必要
・金属加工品用塗料
・機械部品用塗料
・建築用防食塗料
・コーティング剤
・飲料用缶の内面塗装
接着剤

・優れた密着性、接着力、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性がある
・あらゆる構造用接着剤の中で最も高い強度と耐久性を持つ
・1液タイプと2液タイプがある
・金属や木材、コンクリートに対して優れた接着性
・一部のプラスチックやゴムにも使える
・紫外線に弱く、低温下で硬化に時間がかかる

・金属用
・木材用
・コンクリート用

エポキシ樹脂の洗浄、除去

エポキシ樹脂は、優れた耐久性のため一度硬化してしまうと、除去するのは大変難しいです。
以下はエポキシ樹脂の洗浄、除去に実績がある弊社の製品です。ただし、エポキシ樹脂の状態(未硬化、半硬化、硬化)や1液硬化か、2液硬化かで洗浄性は大きく変わりますので、あくまで参考例としてご覧ください。

商品名\エポキシ樹脂の種類 エポキシ樹脂塗料 エポキシ接着剤 エポキシ樹脂 エポキシ樹脂インキ
レジーナMG ◯(剥離) ◎(溶解) ◎(溶解)  
レジーナDG △(溶解) ◯(溶解) ◯(溶解)  
レジーナMEG   ◯(剥離)    
ファインソルブE △(膨潤) ◯(溶解) ◯(溶解)  
ファインソルブCY-P ◯(剥離) ◯(溶解) ◯(溶解)  
ファインソルブEM   △(溶解)    
ファインソルブSB   ◯(剥離)    
ゾルカスEP-110 ◎(膨潤、剥離) △(溶解) ◎(溶解) △(溶解)
コーティングワイパー ◯(膨潤、剥離) ◯(溶解) ◎(溶解) ◯(溶解)
リペアソルブS   ◯(剥離)    
サンメッシュ200   ◎(溶解) ◯(溶解)  
サンクリーン#240PLUS   ◎(溶解)    
PAKクリーナー   ◯(溶解) ◯(溶解)  
ファインゾルWP-200     ◯(剥離)  

※膨潤とは物質が液体を吸収して体積が増えることです。膨潤することで剥がれやすくなり除去できるようになります。

エポキシ樹脂の洗浄剤の実績

エポキシ樹脂の洗浄剤の導入実績は以下でご紹介しております。

液体 イメージ

エポキシ系接着剤の洗浄

エポキシ系接着剤を塗布するディスペンサーのノズルをジクロロメタンで洗浄していたが、特化則・有機則非該当品への切り替えを検討。
サンメッシュ200が採用になった。

フラックス イメージ画像

エポキシ系封止剤の洗浄

電子基板に使うエポキシ系封止材をアセトンで洗浄していたが、有機則に該当せず、引火性が低いものへの切り替えを検討。
ファインソルブEMが採用となった。

エポキシ樹脂の洗浄、除去について疑問がある方、洗浄剤をご要望の方は、下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

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